特集記事
スペシャリティ領域でのMRを目指す方
スペシャリティ・専門領域
一口に「スペシャリティ領域」といってもその数は多岐に渡ります。
そこでここでは、
・目次のページにあった領域以外で
・単一領域(単剤)1~2品目程度を扱う
上記に定義したいと思います。
このカテゴリーに入る製品の特長として、以下のどれかに当てはまるケースが多いです。
・その会社の戦略上重要な製品を扱う
・希少疾患や難病を対象としている
・高薬価な製品が多い
・企業毎の担当MR数はそれほど多くないケースが多い
・病院専任(大学や基幹病院を担当できる機会多)
MRとしてのスキルや経験を磨く上ではとても有意義な領域と言えます。 ただ、ここの求人は常にあるわけではなく異動や、退職に伴い1~2ポジションを不定期に採用するケースが多いですが、外資系のバイオ医薬品メーカーが日本での事業部新規立ち上げ等でまとまった人数を採用するケースがあります。
スペシャリティ領域のトレンド
ここ最近での話題は「C型肝炎」の新薬を担当するポジションが注目されておりました。
これまでのインターフェロン中心の治療と異なり、著効率90%を超える「インターフェロンフリー」の新薬で、その薬価にも注目が集まりました。
今年から来年にかけて上市を予定していた企業が数十名単位でMRを募集していた事は記憶に新しいです。
このような画期的新薬に関わるものから、これまで有効的な治療が確立されていなかった疾患の治療に一石を投じ、その領域をリードしている製品を担当できるのが魅力と言えます。
これまでの採用求人を例に挙げると、
- C型肝炎
- 肺動脈性肺高血圧症
- 加齢黄斑変性症
- 多発性硬化症
- 血友病
- RSウィルス感染
- HIV
- 結節性硬化症
- 骨粗鬆症
- ライソゾーム病
- 成長障害
等の疾患を担当するMRでの採用実績があります。
製薬会社が難治性疾患において「First in class」を目指して様々な臨床試験を行っており、それが新薬として世に出る時にMRの採用が行われる可能性が高いため、自身が注目している企業や疾患の臨床試験や治験の情報等もチェックしてみるのも宜しいかと思います。
活動の特色
専門ドクターの治療が受けられる基幹病院や大学病院に対しての活動がメインになります。
希少疾患などの場合は、MRもそう多く配置出来ない事から開業医はほぼ担当しないと思われます(絶対ではありませんが)。
希少疾患の製品担当の場合、最も大事なのは「1症例の重さ」です。1症例を取れるか取れないかで、その年の売上が決定してしまうケースがあります。また売上をカバーする他の製品がない、いわば「逃げ場」のない仕事であるため、活動もものすごく先を見越した計画性をもった仕事が求められる領域です。
また、ある特定の季節に流行する疾患を対象とした製品を扱う場合には、繁忙期以外は根回しの期間(売り上げが発生しない)となる等、特殊な活動になるポジションもあります。
スペシャリティ領域で求められる経験/スペック
総じて病院担当は必要となるでしょう。
また1年~2年程のMR経験では、少々難しいと思われます。
少なくとも3年以上のMR経験に加え、病院担当や薬審の経験があって独り立ちしている事がマストと言えるでしょう。
その製品がターゲットとしている診療科やDrを押さえているのは他の領域同様加点ポイントといえます。
競合先が少ない事が予測されるので、競合が重宝されるのはもちろんですが、一方で基本活動がしっかりしていれば、競合先でなくとも十分チャンスがあると言えます。
採用事例
外資系製薬企業勤務(プライマリー)の26歳の方の場合
新卒からプライマリーMRを4年担当してきたが、会社の方向性から専門性が磨けず、地方での活動で実績を挙げても自分が描いているキャリアへの到達に時間が掛かる事を懸念し、スペシャリティ領域で今よりも大きい市場にチャレンジする事を目指し転職活動を開始。小児系のスペシャリティ領域でのオファーを獲得し転職。