医薬品動向

医薬品業界トレンド/各種データ集(メディカル業界の転職)

医薬品/メディカル業界で転職を考える際にその求人内容に目を通すのはもちろんですが、求人企業がその業界でどのようなポジションにあるのか、今後の会社の業績を左右する開発費はどの程度投じられているのか、等様々な角度で検証することが大事です。

ここでは公開されている医薬品/メディカル業界のデータを様々な切り口でまとめてみました。

企業データ

直近の売上データや、開発費などを国内/全世界の切り口でまとめております。
昨今は大型買収や、新薬の好調、主要製品の特許切れなどで順位変動が起こっています。

国内外売上高データ2010(ここをクリック)

製品データ

国内及び世界における主要製剤の売上高順位を金額の高い順にランキングしました。
国内/海外での医薬品の流通傾向が如何に異なるか、最新のトレンドの違いが分かります。

国内外製品データ2010(ここをクリック)

開発品の動向

国内で開発が進められている開発品目を薬効別/プロセス毎ににランキングしてみました。
疾患毎にどの程度の製品開発が進んでいるか、傾向を知ることが出来ます。

新薬開発品の傾向(ここをクリック)

ジェネリック業界の動向

医療費高騰に歯止めをかけるべく、ジェネリック業界の動向も見逃せません。
ここでは、ジェネリック医薬品企業のランキングや最新トレンドについてまとめてみました。

ジェネリック医薬品業界の動向(ここをクリック)

ジェネリック医薬品業界の動向

ジェネリック市場

2011年度現在、日本の医薬品市場は薬価ベースで約8兆8,500億円となっています。
ジェネリック医薬品の占める割合は金額ベースで約8%、数量ベースで約20%です。政府も2012年度までに数量ベースで30%以上を目指していることから、今後急速な伸びを示すと思われます。

ジェネリック企業トレンド

国内ジェネリック企業がまだまだ上位を占めていますが、興和テバ株式会社(180億円)と大洋薬品工業株式会社(514億円)の統合によりテバ製薬株式会社(694億円)が本格的にスタートすることから、日医工株式会社に次ぐ企業となり、外資系ジェネリック企業として上位に初登場することとなります。また、サンド株式会社とニプロファーマ株式会社が戦略的提携をしたことにより、日本のジェネリック市場にも外資系の参入が本格化してきています。

売上上位5社のMR人数及びMR一人あたり生産性
※日本ジェネリック製薬協会加盟企業

ジェネリック医薬品への注目度

2011年11月1000億円を超える市場を持つ、「塩酸ドネベシル」(先発品名:アリセプト錠)、「アトルバスタチンカルシウム水和物」(先発品名:リピトール)もジェネリックが収載され、ジェネリック専業メーカーのみならず、内資系開発メーカーも参入。また「ロラタジン」(先発品名:クラリチン錠)では大手外資系開発メーカーの参入も見られることから今後もジェネリック医薬品への注目が高まる一方です。

ジェネリック医薬品の転職動向

MR活動の現場においては、過去には先発医薬品のMRは病院中心、開業医・ジェネリック医薬品のMRは開業医中心とそれぞれの市場に合わせた活動が求められてきました。現在では、大学病院を始めとしてDPCを導入している施設が増え、ジェネリック医薬品のMRの活動内容は価格交渉から情報提供へと変化してきています。
ジェネリック医薬品のMRも薬剤部から医局までをしっかりとおさえた活動をしていかなくてはならず、「ジェネリックは低価格」というだけではスムーズな導入が難しくなっています。このような活動の変化の中で、転職市場においても変化が起きています。
現在ではジェネリック医薬品のMRにも病院をマネージメントする力が求められており、実際に病院担当経験豊富なMRの方が採用されるケースが増えています。

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新薬開発品の傾向

製薬メーカーにとって、開発プロジェクトをどの程度有しているかは、今後の事業成長を占う部分で大変重要な要素です。
個々の製薬企業の開発状況は日本製薬工業協会HP等で確認出来るので、ここでは現在開発中の製品がどの薬効に集中しているか、どのプロセスに滞在しているかに焦点を当て、データをまとめてみました。

■開発品目薬効別ランキング(2012年1月現在)

プロセス
Ph1
Ph2
Ph3
申請
合計
シェア
合計
99
176
221
87
583
100.0%
腫瘍用薬
57
34
58
16
165
28.3%
その他の代謝性医薬品
15
25
34
16
90
15.4%
中枢神経系用薬
7
28
30
13
78
13.4%
循環器官用薬
3
24
21
4
52
8.9%
生物学的製剤
5
15
16
7
43
7.4%
感覚器官用薬
1
8
11
3
23
3.9%
呼吸器官用薬
3
7
8
4
22
3.8%
消化器官用薬
1
7
11
2
21
3.6%
抗生物質製剤
4
4
2
11
21
3.6%
その他、ワクチン等
0
5
7
6
18
3.1%
泌尿器生殖器官及び肛門用薬
1
5
3
0
9
1.5%
化学療法剤
0
1
7
1
9
1.5%
アレルギー用薬
1
5
1
1
8
1.4%
血液・体液用薬
0
3
3
0
6
1.0%
ホルモン剤(抗ホルモン剤を除く)
0
2
2
1
5
0.9%
人口透析用薬
0
0
3
1
4
0.7%
外皮用薬
1
2
1
0
4
0.7%
診断用薬(体外診断用を除く)
0
0
3
0
3
0.5%
アルカロイド系麻薬(天然麻薬)
0
1
0
1
2
0.3%
末梢神経系用薬
0
0
0
0
0
0.0%
放射性医薬品
0
0
0
0
0
0.0%
ビタミン剤
0
0
0
0
0
0.0%
体外診断用医薬品
0
0
0
0
0
0.0%
滋養強壮薬
0
0
0
0
0
0.0%
公衆衛生用薬
0
0
0
0
0
0.0%
漢方製剤
0
0
0
0
0
0.0%

※日本製薬工業協会加盟企業のデータより抽出

データを見ると、「腫瘍用薬」が全体の30%近くを占め、Ph1~Ph3までバランスよく進行している事から、「がん」に関わる製品が今後の新薬の要である事が見て取れます。

その後に「その他代謝性」「中枢神経」の製品が続いています。具体的には「糖尿病」「パーキンソン病」「アルツハイマー認知症」「てんかん」「大うつ」といった疾患を対象としたものが目立ちます。

「生物学的製剤」も癌やリウマチ、クローン病など、多様な疾患に適応出来ることから近年開発が活発化しております。

上記の何れも、患者さんのQOL改善の実現のために発売が待たれる製品ばかりですが、企業のマーケティング戦略や事業企画等でさらに内容が変化していく事も予想されます。
企業の強みや、開発プロセス、その企業での自身のキャリアの立ち位置など、ご一緒に検証しながら転職市場を勝ち抜いていきましょう。

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売上高データ

ここでは、国内及び国外の2010年度の売上高をランキングにしました。
それぞれの売上高に加え、開発費についても掲載しましたので併せてご覧下さい。

■国内医療用医薬品売上高ランキング(2010年度 単位:1,000万円)

順位
企業名
売上高
前年比
開発費
1
武田薬品工業
57,845
5.4%
28,887
2
アステラス製薬
52,560
3.1%
21,730
3
ファイザー
46,870
3.9%
-
4
第一三共
41,600
0.9%
19,433
5
田辺三菱製薬
36,166
2.0%
6,578
6
中外製薬
34,260
-11.1%
5,470
7
大塚ホールディングス
31,970
2.3%
16,450
8
エーザイ
31,115
7.8%
14,503
9
MSD
30,981
N/A
-
10
ノバルティスファーマ
29,660
0.0%
-
11
グラクソ・スミスクライン
23,999
-7.5%
-
12
サノフィ・アベンティス
23,590
7.6%
-
13
アストラゼネカ
21,657
4.6%
-
14
大日本住友製薬
21,135
3.6%
6,816
15
バイエル薬品
16,292
10.0%
-
16
日本ベーリンガーインゲルハイム
16,220
0.4%
-
17
塩野義製薬
15,891
4.2%
5,092
18
日本イーライリリー
13,447
23.0%
-
19
小野薬品
12,770
0.1%
4,290
20
ノボノルディスクファーマ
9,450
1.6%
-

TOP4は昨年と順位変動はありませんでした。昨年5位の中外製薬が順位を一つ下げ、グラクソ・スミスクラインは順位は変わりませんが昨年から微減となりました。

躍進したのは日本イーライリリーで前年比20%強の伸びとなっています。
2009年12位の万有と同19位のシェリング・プラウが合併し、MSDとして9位にランクインしています。

開発費は連結費の為、医薬品売上高に比べると比率が高い形になっています。
昨年対比では、アステラス製薬、大塚ホールディングス、大日本住友に増加傾向が見られる様です。

■国外医療用医薬品売上高ランキング(2010年度 単位:100万米ドル)

順位
メーカー名
国名
2010年
前期比
開発費
1
ファイザー
58,523
29%
9413
2
ノバルティス
41,994
9%
8262
3
メルク
39,811
58%
10991
4
サノフィ・アベンティス
39,515
2%
5832
5
ロシュ
39,389
-10%
8673
6
グラクソ・スミスクライン
36,167
-1%
6351
7
アストラゼネカ
32,515
2%
5318
8
ジョンソン&ジョンソン
22,396
-1%
4432
9
イーライ・リリー
21,685
5%
4884
10
アボット・ラボラトリーズ
19,894
21%
3725
11
ブリストル・マイヤーズスクイブ
19,484
4%
3566
12
テバ製薬工業
16,121
16%
933
13
武田薬品工業
15,541
-4%
3542
14
アムジェン
15,053
3%
2894
15
バイエル・ヘルスケア
14,455
4%
2717
16
ベーリンガー・インゲルハイム
13,703
-5%
3056
17
アステラス製薬
11,697
-2%
2665
18
第一三共
11,313
2%
2383
19
ノボ・ノルディスク
10,812
19%
1708
20
エーザイ
9,101
-5%
1778
21
大塚ホールディングス
8,846
1%
2017
小計
498 ,014
 

まず、大型M&Aで買収企業の業績が通年で計上されているファイザーとメルクがそれぞれ大きく伸張。
また10位のアボットはベルギーのソルベイ社の医薬品部門買収、後発品メーカーのテバはドイツのラチオファームを買収した事により大きく伸張を見せています。

M&Aによる順位変動が多い中で、ノバルティスは新薬の好調に加えてグループ(サンド、アルコン)やワクチンの業績好調が後押しし、昨年の3位から2位に順位を上げました。

躍進した企業の一方で、スイスのロシュが2009年度から一つポジションダウンしました。スイスフラン高に加え、2009年度の各国のインフルエンザワクチンの備蓄による需要増の反動が大きく影響したようです。

国内企業では武田薬品の14位が最高位。上位企業の一部がランキングから消失した為、本来であれば順位が上がったはずが先のテバ社のランクインに伴い2009年度と同順位の結果になりました。
また100億ドル超企業として、新たに第一三共が19位にランクインしています。

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製品データ

ここでは、国内外の製剤セールスのランキングを整理してみました。
日本と世界の傾向の違いをご覧下さい。

■2010年度国内医薬品売上高
出典:IMS 医薬品市場統計

2010年度の医薬品売上TOP10を見ると、ほとんどが循環器領域の製剤である事がわかります。
その中で、中枢神経系の「アリセプト」が1,000億円越えと検討が光ります。
ただ上位製剤には既に特許切れに突入しているものもあり、次年度以降の順位に影響を与えるものと思われます。

■薬効別シェア推移(2000年vs2009年)

出典:厚生労働省

上の図は、その年に販売された製剤を薬効分類に分け、それを集計しそれぞれの構成比を高い順に並べたものを2000年当時と2009年度で比較したものです。

1位は循環器官用薬で変わらず、年々微増となっています。「高血圧」「高脂血症」を初めとしてこの疾患の比率は当面上昇傾向かもしれません。
大きく変わったのは中枢神経が2位となっており、消化器系や抗生物質製剤がダウン、アレルギーがTOP10入りしているところです。現代病である精神系疾患やアレルギー鼻炎等が順位を押し上げている傾向が分かります。

■2010年度国外医薬品売上高出典:セジデム・ストラテジックデータ株式会社

世界での売上に目を向けると、国内とは傾向が異なり、TOP10のうちの5品目が癌や関節リウマチを適応としたバイオ医薬品(抗体医薬品)で占められているのが特徴です。ただ、欧米では薬価が高い同製剤における薬剤費高騰を回避すべく、低分子/化学合成の製剤はジェネリック医薬品に切り替える施策が進められています。
国内にこの波が来るのか、今後注目されます。

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